地震情報(その他の情報)


地震の活動状況等に関する情報 − 2018年7月6日20時00分発表

地震情報(地震の活動状況等に関する情報)
2018年7月6日20時00分 気象庁発表

南海トラフ地震に関連する情報(定例)を発表します。

      南海トラフ地震に関連する情報(定例)

 本日(7月6日)開催した第9回南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、第387回地震防災対策強化地域判定会で評価した、南海トラフ周辺の地殻活動の調査結果は以下のとおりです。

 現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

1.地震の観測状況
 プレート境界付近を震源とする主な深部低周波地震(微動)を以下の領域で観測しました。
 (1)長野県南部:6月19日から30日
 (2)愛知県:6月27日から28日
 (3)奈良県から和歌山県:6月22日から25日
 (4)愛媛県東予から瀬戸内海中部:6月13日から19日
 (5)徳島県北部から愛媛県東予:6月20日から26日

2.地殻変動の観測状況
 上記(1)、(2)、(3)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しました。
 また、GNSS・音響測距観測によると、紀伊水道沖で通常とは異なる変化を2017年末頃から観測しています。
 一方、GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。

3.地殻活動の評価
 上記(1)、(2)、(3)の深部低周波地震(微動)及びひずみ観測点で観測した地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した「短期的ゆっくりすべり」に起因すると推定しています。
 GNSS・音響測距観測で観測されている紀伊水道沖の通常とは異なる変化は、紀伊水道沖における非定常地殻変動によるものである可能性があります。
 上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと考えられます。

** (参考) 南海トラフ地震に関連する情報の種類 **
【南海トラフ地震に関連する情報(臨時)】
以下のいずれかに該当する場合に発表。
○ 南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合。
○ 観測された現象を調査した結果、南海トラフ沿いの大規模な地震発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと評価された場合。
○ 南海トラフ沿いの大規模な地震発生の可能性が相対的に高まった状態ではなくなったと評価された場合。

【南海トラフ地震に関連する情報(定例)】
 南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会の定例会合において評価した調査結果を発表。

※「地震情報(その他の情報)」は、顕著な地震の震源要素更新のお知らせや地震が多発した場合の震度1以上を観測した地震回数情報等を発表します。