火山情報
噴火警報・予報
2015年9月1日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表
火山名 桜島 噴火警報(火口周辺)
**(見出し)**
<桜島に火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を発表>
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲で大きな噴石及び火砕流
に警戒してください。
<噴火警戒レベルを4(避難準備)から3(入山規制)に引下げ>
**(本 文)**
[火山活動の状況及び予報警報事項]
桜島では、南岳直下付近で多発した火山性地震は8月16日以降急激に減少し、今年1月以降の噴火活動が継続していた時期と同程度になっています。傾斜計や衛星による地殻変動の観測結果では、17日以降に地盤の隆起はみられていません。
これらの観測データの状況から、南岳の地下に貫入したマグマの浅部への上昇は停止し、深部からの新たなマグマの貫入も生じていないと考えられます。
また、19日以降、ごく小規模な噴火を観測していますが、この噴火は桜島でこれまでも観測してきた噴火活動であると考えられます。
以上のことから、桜島は以前の火山活動に戻っていると判断し、警戒が必要な範囲を昭和火口及び南岳山頂火口から概ね3km以内から、概ね2km以内の範囲に縮小します。
なお、火山活動の状況に変化が見られた場合は、随時、噴火警報または火山の状況に関する解説情報を発表します。
[対象市町村等]
火口周辺警報:入山規制等(引下げ)
鹿児島県鹿児島市
[防災上の警戒事項等]
昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。
**(参考:噴火警戒レベルの説明)**
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時
要援護者の避難等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制
等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
なお、(平常)のキーワードについては、平成27年5月18日から(活
火山であることに留意)に変更しました。システム改修により情報文に反映
されるまでの間は、読み替えで対応いただきますようお願いいたします。
※噴火警報(噴火警戒レベル4以上)及び噴火警報(居住地域)は、特別警報に位置づけられています。
※「噴火予報」は、噴火警報を解除する場合や、火山活動が静穏(平常)な状態が続くことをお知らせする場合に発表されます。
※「火山現象に関する海上警報」は、噴火の影響が海上や沿岸に及ぶ恐れがある場合に発表されます。